医療、社会保障

  ・医療用極小器具「マイクロマシン」を早期実用化する

皇暦2674年(西暦2014年)7月27日放送 
夢の扉+“極小”マシンで命に貢献! より

この装置の先端にある青い物体。


近くで見ると、


小さなフォークのよう。


手袋を装着して、


手を動かすと、


連動して青い物体(手)も動く。




青い手の指の太さはわずか1ミリ。

グー、チョキ、パーが全部できる。

グー

チョキ

パー

マイクロマシンの舞台は
1ミリの千分の1の極小の世界。

例えば、

手術で


この極小の青い手が
体の中に入っていき、患部を手術する。

マイクロマシンを使えば、そんな未来の医療も実現可能になる。

加齢黄班変性(かれいおうはんへんせい)という病がある。


誰でもなり得る目の難病だ。

網膜の中心にある黄班部分に障害が生じ、
最悪の場合失明してしまう病気。

国内の推定患者数69万人。

完治は難しいとされているが、
iPS細胞の登場で、
網膜組織の移植という世界初の試みが現実味を帯びてきた。

そこで期待されている技術がマイクロマシン。

治療用の細胞シートを眼底の方に持っていくマイクロマシンを開発。




細い注射針の中に入っているマイクロマシン。

マイクロマシンの上に
iPS細胞で作った細胞シートを載せ、


ロール状に丸め、


そのまま、注射針の中を通って患部へ。




ロール状に丸めたマイクロマシンを患部の前で開き、



ピンポイントで患部に細胞シートを付けて、移植する。


鶏肉をサンプルに、
マイクロマシンを活用した内視鏡のテストがある。

鶏肉の皮の裏側部分を見たい時に、
マイクロマシンがあれば、
マイクロマシンで皮を掴んで、皮をめくる事で、
皮の中の肉を見る事が可能になる。

そしてそのまま、内視鏡を使って肉を掴む動作が出来る。


体内に入るカプセル型マシンもある。


患部に薬を塗ったり、
患部の写真を撮ったり、
採血したり、
応用例は様々である。

これらのマイクロマシンは電気を使わずに動いている。

その動力は、空気の力だ。

マイクロマシンの関節部分には風船のような袋が付いている。


空気を送ると袋が膨らみ指が曲がる仕組み。

素材は柔らかいシリコーンゴム。

マイクロマシンを使えば、
わずか0.2ミリの細胞組織を傷付けずに掴む事も可能になる。

0.2ミリの生きた細胞組織にモニター上で、照準を合わせる。

すると、アームが動き、細胞組織の真上へ。


シリコンゴムの柔らかいマイクロフィンガーが、
細胞組織を掴み、

持ち上げて、

離す。

マイクロマシンを使ったこの動作が、
新薬開発に革命を起こすという。

新薬の効果を見るには、
細胞組織を使った実験が有効で、
その際、
ピペットを使い、
細胞を吸い込むという手作業があるのだが、
ここに大きな問題がある。

ピペットでは細胞を傷付けてしまう事がどうしても避けられない。

マイクロマシンを使えば、細胞が傷付かない。
元気な細胞を使う事で、
薬の開発の効率が上がり、
あらゆる新薬開発のスピードアップが可能になる。



ちなみに、

空気を使ったマシンは世界には色々ある。

例えば、
一見、球体に見える、このマシン(丸い手)。

ドラえもんの丸い手のように、
掴むものが付いていないのに、何でも掴めてしまう。

薄いコインも掴めるし、



ペンを掴んで字を書く事も可能。

この丸い手の中身は、なんとコーヒー豆の粉。

この丸い手が
物に触れた時に、
中の空気を抜く事で、
モノを掴める形に固定するという仕組み。

つまり、これも空気の力を利用したもの。

この丸い手、掴むだけじゃなく、投げる事も出来ます。



早期にマイクロマシンが実用化できるように努めたい。

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