科学技術、エネルギー資源

・海水中のウラン回収を商業ベースに乗せ、ウラン産出国にする

45億トン。
これは
地球上のすべての海水中に溶存していると推定される
ウランの量だ。

今後、
採掘可能と推定される鉱山ウランの埋蔵量の
実に1000倍に匹敵する。

ウランは
原子力発電所の燃料として使われている。

海水中のウランは、
世界の原子力発電所で
1年間に消費されているウランの約6万倍に相当する計算となる。

ウランだけではない。

海水には
全元素の約7割に当たる77種類の元素が含まれており、
低濃度ではあるものの、
チタンやリチウム、コバルト、バナジウムなどレアメタルも多数存在する。

実は、
約30年前から、
海水ウランの捕集技術の研究開発に取り組んでいる機関がある。

日本原子力研究開発機構(JAEA)の高崎量子応用研究所だ。

黒潮によって日本近海に運ばれてくるウランの量は
年間520万トンと試算される。

このうちのたった0.2%の約1 万トンを捕集できれば、
日本の年間需要量である8000トンをまかなうことができる。

それ以上捕集することも、技術的には十分可能だ。

捕集能力を最も発揮できるのは、
海水の温度が27~30度のところだ。
今後、沖縄の海に捕集材の設置場所を確保していきたいとのことだ。

ウラン捕集材1本の長さを60メートルとして、
1回の係留期間を60日、
年5回係留、
捕集材1キログラム当たりのウラン回収量を2グラムと想定した場合、
深さ100メートルの海底に
少なくとも173万本係留することによって
年間1200トンのウランが捕集できるという。

今後の課題は、
ウランのみを集められる材料の研究開発と、
捕集材の耐久性の向上だ。

ウラン捕集材は
繰り返し使えば使うほど
1回当たりのコストを低減することができる。

しかし、
ウラン回収の際に使う溶剤や海水に含まれる各種成分、
海洋生物の付着などによって、
どうしても捕集能力が低下してしまう。

これまでの海洋試験での再利用は2回が限度だった。
この場合、
ウランを1キログラム捕集するのに
21万円のコストがかかってしまっている。

仮に、
捕集材1キログラム当たりのウラン回収量が4グラムまで増え、
再利用回数を8回にできれば、
1キログラムを捕集するコストは3万2000円まで下がる。
18回にできれば、
2万5000円に軽減できると瀬古氏は見ている。

ここ数年、
化石燃料に比べてエネルギー効率が高く、
CO2排出量も約10分の1と少ない原子力発電は急速に見直され始めている。

そして、
中国やインドを中心に、
世界各国で原子力発電所の建設ラッシュが相次いでいる。

しかし、
確認されているウラン埋蔵量の約5割をオーストラリアとカザフスタン、
そしてカナダの3カ国が占めており、
今後、ウランの争奪戦が激化すると予想される。

経済協力開発機構(OECD)と国際原子力機構(IAEA)の共同調査によれば、
2015年ごろには
深刻なウラン供給不足が発生する可能性があるとの見方もある。

これまで日本はウランを全量輸入に頼ってきた。

その一部を日本の領海から採取できれば、
資源国のカントリーリスクや資源政策、
さらに資源の枯渇に対する不安を回避することができる。

(以上、日経ビジネスオンラインより)

つう事で、
海水から、
ウランを取るのを商業ベースにのせて、
日本のエネルギー自給の安定化を図る。

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