都市開発、交通
・日本国内の景観を良くする
一部を除き、
日本の景観はブサイクだ。
ウチのマンションの最上階から、
街並みを眺めてもブサイクだ。
屋根色が
紅色やら水色やら灰色やら乱雑していて、
僕ら日本人は
昔の香港だとかの密集住居を見て、
優越感を抱いているような面もあるのかもしれないが、
西洋人が
日本人の密集住宅を見て、
同じような感覚を持つかもしれない。
たまに、
ぶらり遠出したりするときでも、
電車等から見る景色も大体ブサイクだ。
産まれたときから
ブサイクな景色ばかり見ていたので、
これは普通なのかと思っていたが、
テレビや映画で、
ヨーロッパとかの街並みを見て、
日本の景観はブサイクなんじゃないかと、
ハッと気付いてしまった。
観光言うても、そりゃ日本に来んわな。
今までブサイクな景観ばかり見させられてきたので、
外国の趣ある情緒豊かな街並みを見ると、
テレビを通してでさえ
感動してしまう。
ヨーロッパっぽいヨーロッパの景観は、
自然にそうなったわけではない。
そこに住む人達が
歴史的な景観を保全してきたからだ。
だから
素晴らしい景観が現存しているのだ。
オーストリアのウィーンの景観規制などはカッチリしている。
一応言っておくけど、
日本でも
湯布院とか景観保全に積極的な所もそれなりにある。
ヨーロッパでも日本でも、
昔ながらの景観を維持していく事は
並大抵な事ではないだろう。
もちろん、
テレビや映画などで見る、
外国の二枚目な景観が、
その国の全てじゃないだろうし、
ブサイクな景観もあるような気もする。
ただ、
なんとなく日本の場合、
ブサイクな景観が多すぎる気がする。
日本が観光大国になれないのは、
基本的に
景観がブサイクだからじゃないのか。
西洋などの街並みは
それ自体が文化的で、
観光資源になっているのに対して、
俺が住んでる近所を見回しても、
それ自体が観光資源になるような街並みにはなってないし、
例えば、
西洋の街並みを思い浮かべて、
実際にその国の街並みの映像を見てみると、
期待通りの街並みなのだが、
おそらく
外国人が浮かべる日本の街並みと
実際の日本の街並みは確実にずれていて、
日本を夢見る外国人の期待を
大いに裏切るだろう。
たぶん
外国人は
日本をサムライの国と思っていて、
今はサムライはもう居ないだろうが、
景観は今でも、
寺とか武家屋敷とか城下町みたいな感じなのが
割かしあるんじゃないかと想像するかもしれないが、
実際は京都や鎌倉とかに行かなければ、
そういったような街並みは無いし、
もしくは、
日本を
ハイテク技術を駆使した
近未来都市みたいな想像とか、
アニメや漫画などに囲まれたエキセントリックな街並み
みたいな想像とかする外国の方も
ひょっとすると、
居られるかもしれないが、
そんな街並みは、
俺が知る限り、日本にはない。
秋葉原だって、
都会の雑踏のビル街に埋もれるような形で、
ソフトとしてのコンテンツが充実しているだけであって、
幻想的な景観ではない。
日本はハード面がかなり残念なのだ。
第二次世界大戦後、
焼け野原の中で、
生きるために、
景観などに気を払う事ができなかったのはやむを得ないが、
今は、
もう焼け野原ではないのだ。
日本全国の景観を良くして、
その存在自体が
観光資源になるような街並みにするべきだ。
個人の枠を超えたドラスティックな街づくりが必要となる。
古都など、
歴史的背景が残っている街並みは、
それに沿って、
修復も兼ねて街づくりをしたりさ、
東京とかの大都会は、
ハイテク技術を駆使した街づくりをしたりね、
例えば、
大規模な超高層マンション群を作って、
その中に、学校があったり、
サッカースタジアムがあったり、
ショッピングセンターがあったりして、
そのマンション内だけで生活ができてしまうとか。
もちろん、
江戸情緒あふれる下町のらしさがあるところは、
そういった方向で街づくりをすればいいし、
秋葉原とかのアニメ都市は、
アニメのキャラクターの巨大なテーマパーク的ビルを建てて、
夢あふれる幻想的な空間を作ったりしてさ。
本当は、
日光江戸村みたいな町を作ってしまえば、
外国人的にはウケるのかもしれないけど、
現代の日本人には今さら逆に無理でしょ。
だから、
日本は最先端都市みたいなのを売りにしていったらと思う。
その辺の一戸建てみたいなのを全部更地にして、
超高層マンション群を作ってさ、
全部更地にするから、日照権とか割かし平気になるじゃん。
で、
更地の残った部分で農業とかやったりしてさ、
空気も綺麗になるしさ。
で、
マンション間をさ、
透明な大きなパイプみたいなので繋いでさ、
そこをエスカレーターとか、車とか、モノレールみたいなので、
マンション間を行き来するなんて、近未来的でしょ。
現実的には厳しいけど夢があんじゃん。
もし、
そういうダイナミックな街づくりが無理だとしても、
今ある中で、
センスの良い景観にしなきゃイカンなと思う。
俺は、
虫食いで建てられたまとまりのない乱雑した街並みは
慣れてしまっているけど、
こんな街並みを外国人に胸張って見せたいとは思えない。
せめてブサイクなりに、出来る努力をしてほしい。
ブサイクでも身ぎれいにしたり、性格を明るくしたりすると、
それなりにカワイく見えるものである。
例えば、
街にゴミが全然落ちてないとか、
さびれた建物がないとか、
建物がいつもピカピカだとか、
海や川が泳げるくらい綺麗だとか、
全ての車から排気ガスが出ないとか、
色々あるけど、
外国人が日本に観光に来て、
帰国して、
日本ってゴミひとつ落ちてないんだみたいな話で盛り上がってくれたら、
めっちゃ素敵やん。
戦前の日本はそうだったじゃん。ゴミが落ちてない。綺麗な町だ。って。
景観破壊ってのは
人によって何を良し悪しとするかは人それぞれだけどさ、
今までは効率的とか合理的とかを重視に街づくりされてきたと思うけど、
これからは、
その街々に合った、センスある街づくりをしていって、
景観を良くしていってほしいと思う。
追記
皇紀2675年(西暦2015年)7月13日放送
未来世紀ジパング
池上彰2Hスペシャル!"知られざる注目国"
第一弾「ヨーロッパの"主役"ドイツ...vs日本」
より
↓
ドイツのローテンブルクは、1000年の歴史がある。
その街並みを守るため、様々な努力をしており、
ローテンブルクは、
景観保護条例により建物の外観に厳しい規制を敷いている。
ローテンブルクの建物の屋根や外壁の色は、
市によって厳しく管理されていて、
たとえば、
窓枠には木材の使用が義務付けられ、
アルミサッシなどを使う事はできない。
さらに
店の名前や看板も中世風のデザインで、
現代的なデザインやネオンは禁止している。
街には一般の人も暮らしているが、
エアコンの室外機や洗濯物は
人目に付かないような配慮が徹底されている。
そんな街並みの保護に一役買っているのが、寄付。
寄付は一口1200ユーロ(約17万円)で
城壁の補修や街並みの保護に利用されている。
(外国人である日本人からの寄付もある。)
こうした街を挙げての取り組みによって、
ローテンブルクの景観が保たれている。
ちなみに、
ローテンブルクには、
世界中から年間観光客数が約200万人訪れている。
↑