都市開発、交通

・橋やトンネル等のインフラ整備をきちんとやる

(以下矢印まで「トコトンハテナ」より)

点検などのメンテナンスの結果、
東京江東区の小松橋は1930年に出来た橋で、80年間もっている。
小松橋には戦争の時の銃弾を受けた弾痕が残っている。

1927年に出来た大島橋は、
橋の根元の部分(橋脚)は1927年の時のまま使っており、
1972年に架け替えられた上部(橋の部分)のみ
塗り替え工事をしている。

とはいえ、
橋の劣化などで、
通行止めや通行規制になっているところは、
全国各地で増えてきている。

通行止めや通行規制の橋は、
この2年で約1.5倍に増えている。

1930年に出来た萬年橋(まんねんばし)を、
東京都江東区の調査で、
船に乗り、橋の下から目視点検したところ、
サビやはがれなどが出てきており、
近いうちに補修計画を立てられれば、と。

橋の点検は、
前回の点検結果を中心に橋全体を点検する。

写真を撮ったりして、
次回の点検時にさびや痛みの進行を確認する。

江東区が管理する橋は大小併せて85もある。

全部、定期的に点検しなければいけない。

江東区で管理する橋の約6割以上が
20年後には
50年以上経つ橋になる。

現在でも、
50年以上経つ橋が21ある。

以下、
江東区の主な橋

永代橋(1926年)
隅田川大橋(1979年)
清州橋(1928年)
高橋(1974年)
西深川橋(1930年)
東深川橋(1978年)
新高橋(1930年)
三石橋(1929年)
浜崎橋(1963年)

現在、50年以上経過した橋は、
日本全国で約8%に過ぎないが、
あと10年20年経ってくると
50~60年経つ橋が半分くらいになってくるのだ。

20年後には、
50年以上経過した橋は、
日本全国で約53%になる。
(橋長15メートル以上の全橋梁を対象)

一斉に
橋の手入れが必要になってくるので、
国土交通省から、
ある時期に集中的にお金がかからないように
計画的に
維持管理・補修をするように通達が出ている。

橋の寿命は
何も補修をしなければ、
50~60年と言われている。

だから、
定期的に補修すれば、
かなり橋の寿命は
延びるとも考える事ができる。

全国で統一された補修の基準は今のところない。
各自治体に委ねられている。

いっけんボロそうでも、
調査の結果、
まだイケるなんて事もある。

実際に取り壊して、
新しい橋にしたとしても、
取り壊した橋の強度を調べたら、
結構まだまだ丈夫だったりもする事があるようだ。

判断基準は、簡単ではない。
財政と安全性の関係を見て、適宜決断する必要がある。

昔は
コンクリート構造物はメンテナンス不要と言われていたが、
ただ、
10年くらい前から
コンクリートが落ちてくるとかの事故も遭って、
やはり、
メンテナンスしないわけにはいかないとなってきている。

今まではスクラップ&ビルドという考え方で、
古くなれば作り変えればいいとしていたが、
今は、
維持費の方にお金をかけていく出来るだけ長く使う必要がある。
が、
中々、維持費が下りてこないという現状もある。


(以上矢印まで「トコトンハテナ」より)

 


(以下矢印まで「日本のグランドデザイン」より)

現在の技術では、
橋やトンネルの寿命はおよそ50年といわれている。

2016年に
築50年を経過する日本国内の大型の橋は、3万基に及ぶ。

2026年になれば、7万基だ。
トンネルも2010年代後半半ばまでに
寿命を迎えるものが、5万を超える。

50年が寿命と言っても、
50年間、安全とは言い切れない。

すでに、
損傷や腐食が激しく、
通行の制限がされている橋はある。

日本全土で見ると、
すでに121基の橋が通行止めになっており、
680基の橋が大型自動車通行止めになっている。

財政難が理由で
インフラの点検すら出来ていない自治体もある。

橋やトンネルの寿命は、
鋼材の腐食やコンクリートの劣化により、
一般的には50年と言われている。

もちろん、
築50年を超えても
利用できる橋梁などもあることはある。

しかし、
築50年を超えると、
メンテナンスが必要なものが
急激に増えてくるのも確かな事実である。

日本全国の橋長15メートル以上の橋は、
2008年4月時点で15万3529基存在している。
(橋長2メートル以上の場合は、67万8460基)

この多くが、
1951年頃からオイルショックまでの、
いわゆる高度成長期に建造されたものである。

建設後50年を経過する橋梁の数は、
すでに6%も存在する。

さらに2016年には3万基弱、
16年後の2026年には
7万基以上の橋が寿命を迎える計算になる。

橋梁一基当たりのメンテナンス費用は、
平均で7億円程度は必要と考えられている。

現存するすべての橋梁をメンテナンスすると、
その費用は直轄国道分だけで13兆円必要になる。

また、
メンテナンスの必要性がピークに達した時期は、
年間に5600億円の費用がかかると推定されている。

日本の大型車の通行量は、
全体の30%以上を占める。

イギリスは18%、ドイツは10%、アメリカは4,5%だ。

つまり、
橋やトンネルなどのインフラが使えないと、
日本の物流システムは機能不全に陥るという事だ。

国が管理するインフラはまだしも、
都道府県や市区町村が管理するインフラは、
予算や人員が不足しているので
点検が実施されていないケースも少なくはない。
危なそうな橋はとりあえず通行止めにしているようだ。


(以上矢印まで「日本のグランドデザイン」より)

 


(以下矢印まで「2009年11月4日朝日新聞朝刊」より)


崩壊寸前の橋121基
国交省集計寿命前に劣化(一面見出し)

コンクリートの劣化や鋼材の腐食が想定外に進み、
崩落寸前の状態に陥った道路橋が全国で121基あることが、
国土交通省の調査でわかった。

大型車の通行を禁止した重量制限付きの橋も680基確認された。

大半は、
橋の寿命の目安とされる50年に達していない。

橋の管理者である地方自治体は財政難や技術者不足が深刻で、
6割以上が補修計画も立てられない状況という。

各地で緊急点検が進めば、
「危険な橋」はさらに増える恐れがある。

同省道路局によると、
国内には、
約15万基の橋(全長15メートル以上)が整備されており、
9割を都道府県や市区町村が管理している。

米国・ミネアポリスの橋崩壊事故(07年8月)などをきっかけに、
同省が自治体側に報告を求め、
昨年4月時点で集計した。

その結果、
橋脚や床板に重大事故につながりかねない亀裂や腐食が見つかり、
通行が禁止された橋は121基。

15メートル未満の小型橋も含めると、143基に及んでいた。

地域別では、
北海道・東北が約3割、
関東と近畿、九州がそれぞれ約1割を占めた。

さらに、
通行車両の重量を
25トン未満に制限する「通行規制」の対象は
680基に上った。

国内の道路橋の実態を調査している

「国土技術政策総合研究所」(茨城県つくば市)
によると、

橋の損傷は、

(1)大型車などの強い荷重が繰り返しかかることで生じる「金属疲労」

(2)コンクリートが膨張して鉄筋の破断を招く「アルカリ骨材反応」

(3)塩害による鋼材の腐食――が主な原因。

大型車の通行量が予想以上に多く、
点検・補修も十分にされてこなかったことが損傷の進行を速めたとみている。


国は07年度から、
市区町村が管理する橋の「修繕計画」をまとめた場合、
事業費の半分を補助している。

しかし、
同省によると、
4割弱の市区町村が今年3月現在、
修繕計画の作成を前提にした緊急点検にさえ着手できていない。

財政難から
1基あたり20万円以上かかる点検費を確保できないことや、
専門技術を持つ職員がいないためという。


日本は大型車多く深刻。

道路橋は、
寿命を50~100年と見込んで設計されている。

国内では、
60年代の高度成長期以降に大量に建設されたことから、
「高齢期」に入る橋は今後、飛躍的に増える。

国交省道路局の試算では、
50年超の橋は06年時点で6%に過ぎなかったが、
16年に20%、
26年には47%を占めるとされる。

こうした状況はちょうど、
70年ごろの米国と似ている。

米国では
その後10年余の80年代に、
道路施設の高齢化が深刻になった。

橋の崩壊や通行止めが頻発し、
「荒廃するアメリカ」とも呼ばれた。

米国は
ガソリン税の引き上げなどで
安全対策のための投資を大幅に増やしてきた。

州の管理道路の「維持補修費」の場合、

70年代は
7千億円程度で横ばいだったが、
01年には3兆円を超えている。

点検も「2年に1回」が決定化された。

それでも、
06年時点で25%の橋に欠陥が残っているという。

07年には
ミネアポリスの鋼トラス橋が
突然崩壊し13人が犠牲になる事故があった。

「日本の場合、事態はより深刻だ」と指摘する専門家も多い。

国内の道路は
バスやトラックなど大型車の通行量が全体の30%以上を占める。

この数値は
米国(4,5%)、
ドイツ(10%)、
イギリス(18%)よりも突出して多い。

物流の効率化の促進を背景に、
今後も車両の大型化は進むとみられ、一層状況は厳しくなる。


(30面 社会)
危険な橋
金も人もない自治体
老朽化、補修点検後回し

崩落の恐れもある「危険な橋」が全国各地で相次いで見つかった。

それも寿命に達する以前の橋が大半だ。

ところが、
財政難と技術者不足などから、
補修はおろか点検もままならない自治体も多い。

ダムや空港などを含め、
「ハコモノ優先」で進められてきた公共事業のツケが一気に回ってきた。

65年に建設された秋田市の本田橋(全長150メートル)。

橋を支える鋼材の腐食が深刻で、
昨年1月から前面通行止めになった。

市道路維持課の担当者は

「原因はよくわからない。
補修するにしても大規模な事業になる。それなら架け替える方がいい」

完成は数年先になる見通しだ。

千葉県君津市の
「君津新橋」(全長68メートル)は
08年10月、
橋上部のアーチから路面をつるしていたポール(鋼材)が
破断しているのが見つかり、
通行止めになった。

破断したポール以外にも腐食が進んだものもあったが、
通行人が通報するまではだれも異常に気づかなかった。

ポールの全面取り換えなどにかかった費用は3億1千万円。
復旧したのは今年9月になってからだ。

市区町村が管理する橋は全国に約8万基ある。

定期点検が義務づけられている高速道路や国道の橋と違い、
点検がなおざりにされてきたのが実情だ。

担当職員らに対する国土交通省の07年秋の調査では、
「予算がない」(62%)、
「技術者不足」(50%)の答えが返ってきた。

道路統計年報によると、
高速道路も含めた道路橋の「補修費」は年間1200億円前後。

橋の数は1年に2千基のペースで増えているにもかかわらず、
補修費はずっと横ばいだ。

橋の維持管理を担当できる技術職員も市区町村では
「平均3,5人」というのが現実だ。


ダムや空港・港湾も

国内の公共施設は道路橋に限らず、
高度成長期以降に立て続けに建設された。
ダムも空港も港湾施設も、例外ではない。

ダムは現在、
国内に約2890基あるが、
この7割近くが50年代後半以降に造られた。
専門家は

「周辺で地滑りが進んでいた例もある。
付帯施設の更新も怠れば重大な事故につながる」

と指摘している。

国交省は今年度、
直轄ダム(87基)や
河口堰(かこうせき)などの点検・補修として
約560億円を計上している。

数は増え続けているにもかかわらず、
この額はここ数年、横ばいだ。

空港は、
自衛隊などとの共用空港を除けば国内に約90ヶ所ある。

「羽田」以外はすべて57年以降に供用が始まった。

これから軒並み「50年超」の時代に入る。

防波堤や岸壁などの港湾施設も同様だ。

04年4月には茨城県・大洗港で、
岸壁が突然陥没して
走行中のトラックが落下する事故が起きた。

公共事業の抑制が進み、
「新設費」が削減されても、
維持補修のための「更新費」は
今後、右肩上がりになると予測されている。

今の状況が続けば、
「あと十数年で新設費をゼロにしても追いつかなくなる」
(国交省元幹部)という試算もある。


「造る」に執心

旧建設省の官僚から転身した福井秀夫・政策研究大学院大学教授の話

政治家は自分の「手柄」のアピールに一生懸命だし、
官僚にとっては予算のパイを確保することが省益の拡大につながる。

そのため、
お互いに何かを「造る」ということには熱心だが、
維持補修などの地味な作業には関心を持とうとしない。

高速道路やダムの論議もいいが、
光の当たらない問題とどう向き合うかが大切になってくる。



(以上矢印まで「2009年11月4日朝日新聞朝刊より」より)


つうことで、
橋やトンネル等のインフラ整備をきちんとやるぞ!

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